30kg紙袋入りの玄米について

最近、玄米を30kgの紙袋入りの状態で購入されたというお客様からのお問合せが多かったので、今回はこのことについて書いておきます。

「玄米の袋の中に、小石や草などお米ではないものが入っていたがなぜなのか?」

こういったお問合せを頂くことがよくあります。

その際の回答としては、すごく端的に言うと、

「30kgの紙袋に入った状態の玄米には、小石や草などの土壌由来の異物が混入していることが時々あります」という回答となります。

玄米は収穫したままの農産物なので、稲わらや小石が入っていてもおかしくはありません。そのわけを以下に記載していきます。

玄米が30kgの袋に詰められるまでの過程は次の通りとなっています。

大まかに、刈り取り⇒脱穀(稲からもみの状態にします)⇒乾燥⇒籾摺り(もみ殻を取り除いて玄米の状態にします)⇒袋詰め、となります。

これらの工程だけでもほとんどの異物は稲わらやもみ殻と一緒に取り除かれるのですが、小石などを取り除くことを目的としている工程はないので、時々そのまま玄米と一緒に混入してしまうことがあります。

規模が大きい法人(農家さんが何件か集まって作った生産団体)さんは、共用の大きい設備を保有していることが多く、袋詰めの前に玄米用の色彩選別機を設置しているところもあります。その場合は、異物が混入している可能性はとても低くなりますが、個人の農家さんでは設置していない場合がほとんどです。

そのため、玄米袋のまま販売されているものの多くは異物を除去する工程を通っていないため、小石や稲わらなどが混入している可能性が0ではないということです。

 

 

 

 

(左の写真)刈り取ったばかりの稲の状態 (右の写真)脱穀したもみの状態

 

弊社の精米工場やそこここに設置してあるコイン精米機などには、石抜き機や色彩選別機、金属探知機などといった”特定の異物を除去することに特化した機械”が存在します。

精米工場では受け入れた原料玄米を搗精(ぬかを取り除くこと)する過程の中で異物除去の工程を何段階も通すことにより、お米屋さんやスーパーに並ぶ精米製品を作っています。

製品として販売されている精米に異物が入っていることはまずありませんので、もし何か混入物が見つかった場合は迷わず製造元へ問い合わせましょう。

まとめると、最初に記載しました通り30kgの紙袋に入った状態の玄米には小石や稲わらなどの土壌由来の異物が混入していることが時々あります。

コイン精米機を通して精米にする場合は石抜き機がついているので多少は安心ですが、玄米のまま食べたいという場合は洗米の際に注意して見て、もし異物があったら取り除いて炊飯してください。

我々の本音を言うと、きちんと異物を除去する工程を経て丁寧に搗精された自慢の精米の製品をご購入して頂けると嬉しいです。