お米は野菜や果物などと同じ農作物なので、それらの痛み方とは異なりますが長い保管期間をおくと品質が劣化してしまいます。保管の状態が悪いと、カビが生えてしまったり、虫がついてしまったりすることもあります。
今回はそうならないためのお米の保管方法における大事な3つのポイントを記載します。
1つ目のポイントは、水に濡らしてはいけないという事。
水分を多く含んだお米はカビが生えやすく、少しでもカビが発生してしまうとあっという間にお米全体に広がってしまうので水濡れは絶対に厳禁です。
一般的にスーパーやお米屋さんで売られているお米の袋は、素材がポリエチレンやナイロンなどのフィルム製のものとクラフト紙で作られた紙袋のいずれかの場合が多いです。
紙袋は水がしみてしまいますので、濡れてはいけないのは容易にわかりますが、フィルム製のものも濡らしてはいけません。
実は衝撃による破裂を防ぐためにとても小さい空気穴が開いており、完全に密封はされていません。そのため例えば雨に濡れてしまったりするとその空気穴から水が浸入してしまい、お米が濡れてしまいます。
お米を買って家に持って帰るときに急な雨に降られ濡れてしまいカビが生えてしまった、という話はこれまで何度もお客様からのお問合せで聞いたことがあります。お米の袋は濡らしてはいけない、というのは意外と知られていない大事なことです。
2つ目のポイントは、風通しの良いところで保管するという事。
湿気がお米にとって天敵であることは1つ目のポイントの通りですが、高温もお米の品質にとって気を付けなければならない要因のひとつです。
お米が高温多湿の環境にさらされると品質の劣化を加速させることは言わずもがなですが、もう一方で”虫の発生”のリスクが高まります。
実はお米につく害虫の多くが、米に付着している米ぬかの中に卵を産みます。これらは、一定の湿度・温度などの条件が揃うとあっという間に孵化して、米や米ぬかを食害してさらに繁殖を繰り返します。
そうならないためにも、お米の保管はできるだけ温度の高くならない、風通しの良いところで行うことをお勧めします。
3つ目のポイントは、米びつを時々掃除するという事。
ご家庭でお米を米びつや自動計量器などに入れて保管している場合は、それらを定期的に掃除することが重要です。
お米が少なくなったら継ぎ足しを繰り返して、常にお米が同じ容器に入っている状態が続いているというご家庭は、一度容器を空にして掃除することをお勧めします。
継続して使用していると、どうしてもお米に付着している米ぬかが容器にくっついてしまいます。これが長い年月を重ね大きな固まりとなり、場合によってはそれが虫の発生の原因となってしまう場合があります。
頻繁にしなくてもよいですが、年に一度の大掃除のタイミングでもいいので、一度米びつを空にしてキレイに掃除することをお勧めします。内部の掃除が難しいものはメーカーまで。
以上の3つのポイントを押さえておけば、お米のトラブルに遭遇するリスクはかなり低くなります。加えて、私たちとしては可能であれば精米日から1か月以内に召し上がっていただくことを推奨しています。
どんなに美味しいお米も、品質の劣化にはかないません。美味しいごはんを食べて頂くためにも、お米の保管方法には十分に気を付けていただけると嬉しく思います。
ホームページにも、お米の保存方法について書いていますのでご参照ください。
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